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歯石って何?

 「歯石がついているので取りますね」


 「歯石がついていたところの歯ぐきが腫れています」


こんなことを言われたことはありませんか?


そもそも歯石って何?なぜ歯石を定期的に取らなければいけないの?と思われたことはありませんか?


歯石とは、細菌の塊である歯垢(プラーク)が石灰化したものです。個人差はありますが2~3日で唾液の中の成分と結合して石灰化をし始め、やがて歯石へと変化していきます。唾液成分の中には歯石沈着を促進する成分があり、この成分が多い人は歯石がつきやすいと考えられています。



歯石を放置すると歯石はどんどん硬くなり、増え続けます。歯石の表面はデコボコしているため、歯垢がつきやすく、細菌の温床になるばかりでなく歯ぐきを刺激して、歯周病の原因となったり、歯周病を悪化させます。


                  


ご自身のお口の状態にあわせて1~3ヶ月に1度定期検診を兼ねて歯石除去をして貰うと歯周病リスクの軽減に繋がります。歯石の付着状態により、歯石除去の回数は異なりますが、歯石を取り除いたあとは、歯の表面はすべすべになり、しばらくは歯石もつきにくくなります。


                   


また、歯石になる前にケアすることも大切で、歯石は下の前歯の裏側や上の奥歯の外側など、唾液腺の近くにある歯につきやすい傾向があります。 歯磨きの際も、そのことを意識して行うようにしましょう。


上手に使おう!フッ化物配合歯磨き剤

むし歯予防に欠かせないフッ素。


フッ素の効果は大きく分けて3つあります。


①歯の質を強くする


②むし歯菌の活動を抑える


③歯から溶け出したカルシウムやリンの再沈着を促進する


フッ化物配合歯磨き剤とは、フッ化物が配合された歯磨き剤のことをいいます。



最近の日本の歯磨き剤のほとんどにフッ化物が配合されているのをご存じですか?


歯みがき終了後、口の中に残ったフッ素は歯や粘膜などに保持され、少しずつ唾液中に遊離して効果を発揮します。その効果を高めるためには、歯みがき剤の使用量や歯みがき時間・洗口回数などに配慮が必要です。


フッ化物配合歯磨き剤の使い方に関して、むし歯予防効果を高める6つのポイントをお伝えします。


歯磨き剤の使用量について


大人の場合は1g、毛幅が2㎝の歯ブラシの場合、約3分の2程度が目安です。


10歳未満のお子様は、安全性に配慮した量を使用してください。


例えば、ぶくぶくうがいがまだしっかりできない3歳未満のお子様は、切った爪程度の極少量を使用し、ぶくぶくうがいができるようになったら子ども用歯ブラシの半分の量を目安にするなど、少しずつ使用量を増やしてください。


                 


<大人の場合の使用量の目安>


歯磨き時間について


フッ素が歯の表面に定着して効果を発揮するには、約2分の歯磨きが必要です


また、長すぎてもフッ素濃度が薄くなってしまうので、丁寧にゆっくり磨きたい方は、最後の分間で歯磨き剤をつけて磨くのがオススメです。


            


歯磨き後のすすぎについて


最後のすすぎでフッ素を洗い流してしまうと効果も薄れてしまうので、少ない水の量で1~2回程度すすぐようにしましょう。


また、歯磨きの後は1~2時間程度飲食を控えた方が、フッ化物が長時間停滞し、予防に効果的です。就寝中は唾液分泌が 低下してフッ化物を長時間口の中に留まらせることができるので、夜の歯磨きは就寝前に磨くのがオススメです。



歯磨き方法について

歯と歯の間や、歯の溝にフッ化物がしっかりと届くように磨きましょう。


         


歯磨きの順番


高濃度のフッ化物をむし歯ができやすい部位に効果的に届けるために、もっともむしになりやすい部位から磨き始めるのが効果的です。(ちなみに、最近の調査では、下の奥歯が一番むし歯になりやすく、次に上の奥歯がなりやすいと報告されて います。)


軽く湿らせた歯ブラシにフッ化物配合歯磨剤をつけましょう


乾いた歯ブラシだと、歯磨き剤が行き渡りにくかったり、歯ブラシの毛束の根本部分に歯磨き剤が残りやすくなります。


湿らせすぎるとその水分で歯磨き剤が希釈されてしまうので、歯ブラシを湿らせた後は軽く水をきってから歯磨剤をつけるようにしましょう。



効果の出るフッ化物配合歯磨き剤の使い方を是非実践してみてください!


キシリトールって何?

ガムのCMでもおなじみのキシリトール。


砂糖と同じくらいの甘さを持ち、多くの長期的な臨床研究で、むし歯予防効果が証明されている甘味料です。キシリトールを使用した場合、30~80%の確率でむし歯の発生を防ぐという研究結果がでています。


キシリトールは溶ける時に熱を奪うので、口に含むとスーッとした冷たい感覚があります。そのため、ミントの味によく合うことから、キシリトールを使ったお菓子には、ミント味が多く見られます。キシリトールをガムやタブレットの形で一定期間以上口の中に入れると、むし歯の原因となる歯垢が付きにくくなるだけでなく、歯の再石灰化を促し、歯を固くします。口の中に長くとどまるということが大事です。


①どうしてむし歯の原因にならないの?


・むし歯の原因となる酸を作らない


・唾液の分泌を刺激して酸を中和する


・むし歯の大きな原因であるミュータンス菌の活動を弱める働きも持っている


      


②むし歯予防効果を十分発揮するには?


高濃度キシリトール配合のガムかタブレットを1日3回、3カ月以上続けましょう。


③商品を選ぶ時気をつける点は?


「シュガーレス」表示を確かめるか、パッケージの成分表示をよく見て、糖類が0gであることと、キシリトール含有率が50%を超えていることを確認してください。


また、一度に多量に食べると体質によりおなかがゆるくなることがあるので注意しましょう。


お口の健康を保つには、日々の歯磨きや正しい食生活、定期健診を受けることが重要です。


この機会に、歯に良いキシリトールを生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?


詰め物やかぶせ物はどれぐらいもつの?

詰め物やかぶせ物のお話を患者様にさせていただく時、

「どのぐらいもつの?」

というご質問をよくいただきます。

なるべく長くもたせたいというお気持ち、よくわかります。

ただ、「なぜむし歯になったのか」という点を考えないと、またむし歯になってしまいます。

              

下の表は、耐久年数の目安です。あくまでも目安なので、メンテナンス次第でずっと長く使える方もいらっしゃいますし、これらの年数より早く再治療が必要となってしまう場合もあります。耐久年数に幅があるのも、これらの理由からです。

  

歯と歯の間に磨き残しが多くないですか?

甘い物を1日に何度も食べていませんか?


長くもたせるためには、患者様の努力も必要です。また、ご家庭での日頃のケアはもちろん、定期的な歯科医院でのメンテナンスも大切です。



ご自身の生活習慣の中に定期的な歯科医院でのメンテナンスを取り入れていきましょう!


仕上げ磨きはどうすればいいの?

むし歯予防のためには、

バランスのよい食事で丈夫な歯を育てること

間食を控えて食事を規則正しい決まった時間にとること

が大事ですが、むし歯菌や、むし歯菌のエサとなる糖分を取り除く「歯磨き」も大切です。

お母様から、

「仕上げ磨きをなかなかさせてくれないんです」

とご相談を受けることがあります。



大人による仕上げ磨きはとても大切で、できれば小学校低学年くらいまでは続けていただきたいです。

お子様が仕上げ磨きを嫌がる原因はどのようなことが考えられるでしょうか?

①歯ブラシの毛先が歯ぐきにあたって痛い

Point 1

力を入れすぎて磨いていませんか?

毛先を意識して磨きましょう!

歯ブラシの毛先が開いていませんか?

歯ブラシの毛先の反対側から見て、歯ブラシの毛先が見えていたら交換のサインです。

 

歯ブラシの持ち方は、力が入りすぎないようにペングリップで!



②長時間動けないのが嫌

Point 2

ポイントを絞って短時間で磨きましょう!

1.汚れが残りやすいポイントは・・

 

歯と歯ぐきの境目    歯と歯の間     奥歯の溝     前歯の裏

2.磨く順番を決めておくと、磨き忘れ防止になります。

磨く時の姿勢は、膝の間にお子様の頭を入れて安定させた状態で行いましょう。

③眠い時に磨かれるのが嫌

Point 3

歯磨きは、お子様が眠くなる前にすませましょう。

④歯磨き剤が嫌い

Point 4

ぶくぶくうがいができるようになってから(3歳ごろが目安になります)歯磨き剤を併用することで、よりむし歯効果が期待できますが、嫌がるのであれば、無理をして使う必要はありません。



いなだ歯科の「ピカピカクラブ」では、お子様の歯磨き指導をしたり、仕上げ磨きのお悩みのご相談も承っております。

是非お気軽にご相談ください。