歯の神経を取るとどうなるの?
一般的に「歯の神経」と言われている「歯髄」(しずい)。
歯髄には、様々な刺激を脳へ伝える神経と共に、無数の毛細血管が存在します。この毛細血管は、歯に栄養と酸素を供給する大切な役割を担っています。
むし歯が進行し、痛みが出てしまったときなどに「抜髄」(ばつずい)と呼ばれる歯髄を取る治療が行われます。
抜髄を行うと、どのような影響があるのでしょうか?
①神経が無くなくなるので冷たい水がしみたりという知覚による痛みは、まったく感じなくなります。
そのため、再び虫歯になっても、「痛い・しみる」などの自覚症状を感じないため、かなり悪化してから気づくことが少なくありません。
抜髄治療では、再び細菌が根管に侵入しないように、根管に詰め物をしますが、再感染を起こし痛みがぶり返すこともあります。
②栄養や酸素の供給源が断たれ、いわゆる「枯れ木」の状態になります。歯の強度が弱くなり、歯の寿命も 短くなります
③つやを失い黒褐色に変色することがあります
歯を失う原因には、歯周病や虫歯、外傷などもありますが、最多の原因は、歯根破折であり、喪失歯の約6割を占めるといわれています。歯根破折を生じた歯のほとんどは神経のない歯であり、歯を失わないためには歯髄を守ることが重要であるといえます。
虫歯になったとしても大きくなる前に、そして歯髄に達する前に発見して、治療することが大切です。
大切な歯を守るために、日々のお口のケアに加え、定期検診を受けましょう!