喫煙と歯周病の関係
喫煙者は非喫煙者に比べて3倍以上も歯周病のリスクが高いことをご存知ですか?
喫煙は、歯周病の二大危険因子(糖尿病、喫煙)のひとつです。
タバコには三大有害物質(ニコチン、タール、一酸化炭素)をはじめ約200 種類もの有害物質が含まれています。
喫煙による影響は以下のとおりです。
①強力な血管収縮作用により、歯ぐきが炎症を起こしても出血が抑えられ歯周病の症状である出血が隠されてしまうため、歯周病が気づかないうちに重症化してしまう。
②傷を治そうと組織を作ってくれる細胞の働きを抑えてしまう
③歯垢(プラーク)や歯石が歯に付きやすくなる
④組織への酸素供給を妨げ、身体の免疫担当細胞の活動を著しく低下させる。
これらの結果、喫煙者では、歯周病が進行し、そればかりではなく、歯周病の治療への反応や歯周外科手術の経過が不良になる(喫煙者では25~50%程度低下)ことがはっきりしています。また、受動喫煙でも歯ぐきへの色素沈着や歯周病のリスクが高くなることがわかっています。
禁煙をすると、10年程度で歯周病への影響はほとんどなくなるとの報告があります。
禁煙をすすめることは、身体の健康のためだけでなく、歯周病の治療としても非常に有効です。