6月12日~6月22日まで、アメリカのボストンにあるハーバード大学及びボルチモアにあるメリーランド大学での研修に参加しました。
これまで日本で学び実践してきたことの再確認に加え、さらに新しい情報を得ることが海外研修に参加する目的です。
ハーバード大学での研修では、海外で活躍されている著名な先生方の講演を聞いたり、Dr.Kooの診療所でインプラント手術の見学を行いました。
<「CT」で撮影したデータをもとに「3Dプリンター」で作られた顎の骨のモデル>
ハーバード大学での研修の後、ISPRD(アメリカ歯周病学会)に参加しました。ISはインターナショナル・セミナーの略でその名の通り世界中から歯周病治療の専門家が集まってきています。3年に1度開かれる大会で、この大会に参加して話を聞けば世界の大きな流れが理解出来るほど凄い大会なのです。
今回の大会の講演のひとつに『インプラントの未来と現在』というテーマがありました。
現在、インプラント治療は我々に沢山の恩恵を与えてくれる様になりましたが、同時にインプラント周囲炎という、インプラント周囲にプラーク(細菌の塊)がたまることで、天然歯と同じようにインプラントを支えている周りの骨が溶けていき、やがては抜け落ちていく、いわゆる「インプラントの歯周病」が新たに報告されるようになりました。それをどう克服&起こらない様にしていくかが大きなテーマになっていました。
いなだ歯科で実際に対策として取り入れている方法が海外の学会で再確認でき、これからも自信を持って患者様にご提案していこうと思いました。
学会会場と併設して様々な新しい機材が展示されており、そちらも見てきました。
インプラントを埋入するときに、GPS機能を採り入れてCTの画像などと組み合わせ、見えない骨の中を何処まで進んでいるか、方向はどうなっているかを「見える化」する装置や歯周病の大きな原因の一つである歯石が歯と歯ぐきの間の細い隙間に残っていないかを見るマイクロファイバーを使った装置など、さらに進化した器材が紹介されていました。日本にいる我々が購入して使えるようになるまでは数年はかかるのではないかと思われますが、未来の診療スタイルが垣間見えた、大きな収穫があった学会参加でした。
今後も色々な情報を積極的に取り入れ、診療にいかしていきたいと思います。