舌がんについて
お口の中にも「がん」ができることをご存知でしょうか?
お口にできる「がん」を「口腔(こうくう)がん」と言います。
口腔がんは全てのがんの約1~2%、年間約7,800人が罹るといわれています。60歳台から増えはじめ、高齢になるほど罹り易くなっていきます。患者さんの数はやや男性に多いです。私も歯科医師になってから2名の方の舌ガンを発見しました。
口腔がんは歯ぐきや頬の粘膜などお口のあらゆるところにできますが、最もできやすい場所は舌です。最近の報道で舌がんが注目されるようになりました。
舌がんは舌の表面や先舌の先端にできることは少なく、ほとんどが舌の横にできます。
舌がんの典型的な症状は、硬いしこりです。ただし、初期の舌がんは口内炎に似ているため、正確に見極めることが難しい場合もあります。処方された薬を使用しても、口内炎のようなしこりが2週間近く治らないようであれば、専門機関に相談してください。
このほか
・舌から出血がある
・舌などにしびれやまひ感がある
・舌が動かしにくい
などの症状があれば迷わず専門機関を受診しましょう。
日常生活の中で気を付けることは、まずはタバコ、お酒を控えることです。この2つは口腔がんの最大のリスクで、たばこを吸う人は吸わない人の約7倍、飲酒の習慣のある人は、ない人に比べて約6倍、口腔がんが発生するという調査結果があります。
また、口の中が傷つくことで口腔がんの危険性が高まると指摘されています。壊れた入れ歯や合わない入れ歯、壊れた被せ物などを放置せずに治療するようにしましょう。
もしご心配なことがあれば、ご相談ください。