歯ぐきの下にも歯石はあるの?
「歯ぐきの下の歯石を取ります」と言われてもしっくりこられない方が多いのではないでしょうか?
歯石は、歯垢(プラーク)と唾液に含まれるリン酸やカルシウムが結合し石灰化したものです。約2週間程度で歯垢(プラーク)は石灰化し、歯石になるといわれています。
歯石は、付着する場所によって「歯肉縁上歯石(しにくえんじょうしせき)」と「歯肉縁下歯石(しにくえんかしせき)」に分けられます。
①歯肉縁上歯石
歯肉縁上歯石は、歯ぐきより上の歯の表面に付着している歯石です。見た目は黄白色や灰白色で、やや柔らかいのが特徴です。
専用の器具を用いて除去します(スケーリングとよばれる処置です)。
②歯肉縁下歯石
歯肉縁下歯石は、歯周ポケット内の歯の根っこ部分に付着している歯石です。色は黒っぽく、黒褐色や緑がかった色をしていることもあります。非常に硬く、しっかりと付着しています。
歯肉縁下歯石は歯周病を進行させる最大の要因で、歯を支えているまわりの骨の吸収
につながります。肉眼では確認できず、自覚症状が出にくいのが特徴です。
歯肉縁下歯石の場合、スケーリングだけでは歯石を除去することが難しく、「エスアールピー(SRP)」とよばれる、「 スケーリング(SC)」と「ルートプレーニング(RP)」という処置を同時に行う治療を行います。
歯石や細菌の感染によって歯の根っこの表面が汚染されると、歯ぐきに炎症を起こしたり、歯を支えているまわりの骨を溶かします。
RP(ルートプレーニング)は、専用の器具を用いて歯の根っこの表面を滑らかに整え、汚染物質を除去します。また、歯根を滑らかに整えることで、再度歯石が付きにくいようにします。歯石の付着状態によっては局所麻酔を行い、お口の中を6部位に分けて歯石を除去する必要がある場合もあります。SRPは、歯周病の進行を抑え、歯ぐきの健康を取り戻すためにとても重要な治療です。
SRP治療後も、適切なケアと定期的なメンテナンスが大切です。歯肉縁上の歯垢と歯肉縁下の歯垢は別個に存在しているのではなく、連続性があります。歯肉縁上の歯垢が蓄積し厚みを増すと、歯肉縁下の歯垢も蓄積しやすくなるので、日々のホームケアで歯肉縁上のプラークをていねいに清掃することが大切です。
歯周病の治療は時間もかかりますし、効果を実感しにくい一面があります。でも、歯周病は日本人が歯を失う原因の第一位となっており、自覚症状のないまま進むことも少なくありません。
現在特に症状がなくてもお口の健康は大丈夫かな?とどうぞお気軽にぜひご相談ください。