妊娠中の歯科治療
女性は妊娠することで、身体的な変化だけでなく、さまざまな面でそれまでとは違う環境に置かれることになります。
お腹の赤ちゃんのことを心配し、
歯科治療を受けても大丈夫?」
「レントゲン撮影をしても大丈夫?」
「薬を飲んでも大丈夫?」
など、色々なご不安もあると思います。
妊娠中でも歯科治療を受けていただくことは可能ですが、原則として妊娠5ヶ月から8ヶ月の安定期以外は応急処置のみ行っております。
レントゲン撮影に関しては、地球上で私たちが浴びる1年間の自然放射線量を換算すると、部分的なレントゲン撮影で約150枚、大きなレントゲン撮影で約100枚の撮影に相当し、そこから考えるとほとんど問題ないと言えます。しかし、胎児の感受性が高い妊娠初期(~15週)は、できれば避けた方がよいでしょう。
また、基本的に、妊娠中の薬の服用はできる限り避けるべきですが、やむを得ず投薬する場合は、安全生の高いものを選択しています。
妊婦の口腔内の特徴的な症状の1つに、妊娠性歯肉炎がありますが、それが重症化し、重度歯周病に罹患すると歯周病菌の影響で早産や低体重児出産のリスクを高めることが報告されています。妊娠中は女性ホルモンの影響を受けたり、つわりでブラッシングが不十分になったりするために、歯ぐきの炎症を引き起こしやすい環境にあります。基本的には、口腔清掃により改善されるので、安定期で体調の良い時に歯科を受診していただき、お口のケアやブラッシング指導を受けられることをおすすめいたします。
いなだ歯科では、妊婦の方が安心して治療を受けていただけるよう、ストレスを感じない環境作りを心がけております。また、女医も在籍しておりますので、ご不安な点がありましたらご相談ください。
より安心して治療を受けていただくためにも、妊娠中の方で当院を受診される場合は、できましたらかかりつけの産科の先生に歯科受診の許可をあらかじめ取ってきていただければ幸いです。